高麗人参には様々な健康作用があり、古くは万能薬として珍重されてきました。
万能薬といっても高麗人参の薬効に即効性は基本的になく、毎日常食することで体質的に弱い部分を改善するという、【滋養強壮】の効果に優れます。
例えば、高麗人参には血行促進作用があり、冷え性改善の効果が期待できます。
これは冷え性という体質的に弱い部分を改善してくれる、滋養強壮作用そのものです。
高麗人参は疲労回復効果もあります。
上記で解説したように、高麗人参の薬効に即効性はないため、高麗人参の主な疲労回復作用とは、疲労が蓄積しにくい体質を作る、という意味合いが強いです。
脳や筋肉は使いすぎると疲労します。
疲労した筋肉は動きが鈍くなり、疲労した脳もやはり働きが鈍くなってしまいます。
筋肉や脳の疲労は基本的に睡眠によって回復します。
睡眠時間が足りないと疲労の回復が不完全なまま翌日を迎え、その状態で活動することになります。
このような万全でない状態で活動するとまたすぐに疲労状態になり、疲労は蓄積してしまうという悪循環です。
このようにして蓄積した疲労は過労の症状が出始めて、身体に深刻なダメージを与え、場合によっては死に至ることもあるのです。
疲れたと感じるのは脳が出す、身体が疲れているから休ませなさい、というサインです。
高麗人参の主要な有効成分はサポニンです。
サポニンは数十種類あり、種類によっては自然界においてさほど珍しい存在ではありません。
しかし高麗人参に含まれるサポニンは高麗人参特有のサポニンで、【ジンセノサイド】、または【人参サポニン】と呼ばれます。
高麗人参のジンセノサイドには疲労回復効果と、身体を疲れにくくする抗疲労効果があります。
高麗人参の直接的な疲労回復作用とは、自律神経の安定作用、つまり精神的にリラックスさせて脳が感じている疲労感を緩和する作用です。
上記で解説したように身体の根本的な疲労は睡眠をとらないと回復しないため、高麗人参の精神に作用する疲労回復作用はあくまで補助的な作用です。
強壮剤のように即効性があり、疲れが吹き飛ぶという類の効果とは別物です。
高麗人参のメインとなる疲労回復作用は身体を疲れにくくする、【抗疲労作用】です。
つまり高麗人参を毎日摂取し続けることで疲れにくい体質を作ることができるということです。
例えば高麗人参の血行促進作用は肩や首の凝りを解消する作用にも繋がります。
肩凝りが解消されれば疲労は蓄積しにくくなり、それが原因で起こる頭痛の緩和にもなります。
さらに高麗人参は自律神経を安定させる効果もあるため、精神的に穏やかな状態を維持する作用もあります。
自律神経が安定すれば胃腸の働きも活発になり、毎日の食事が美味しくなり、活力に繋がります。
血圧を安定させる作用も疲労の蓄積の緩和につながるでしょう。
以上のように、高麗人参は摂取し続けることで身体の調子を全般的に整えてくれる滋養強壮の作用に優れます。
このような体調を整えてくれる作用が疲労の溜まりにくい体質を作り、さらに自律神経安定によるストレス軽減で質の良い睡眠を得る効果にもつながります。
質の良い睡眠が取れれば疲労回復効果も上がるというものです。
以上のように、高麗人参を摂取し続けることで疲労が蓄積しない好循環な体質や良質な睡眠環境を作ること出来る、ということです。