高麗人参に含まれる主要な有効成分といえばサポニンです。
サポニンと一口に言ってもその種類は数十種類に及びます。
サポニンは種類によっては自然界においてさほど珍しい存在ではなく、植物の根っこ部分に含まれる場合が多い成分です。
しかし高麗人参に含まれるサポニンは高麗人参特有のサポニンです。
この、高麗人参含まれる特有のサポニンを【ジンセノサイド】と呼ばれます。
高麗人参の健康作用の一つに、新陳代謝を高める作用がありますが、その作用は高麗人参に豊富に含まれるサポニンであるジンセノサイドに由来します。
人間の身体は約60兆個の【細胞】によって構成されています。
細胞は身体の新陳代謝を司る工場のような役割を果たします。
この細胞工場には生産工場、廃棄工場などがあり、24時間無休で稼働しています。
新陳代謝とは細胞が工場のような働きをして、身体のパーツを古いものから新しいものに作り変える仕組みです。
細胞が工場のような役割ならば、食事から得るタンパク質、ビタミン、炭水化物、などの栄養素は新しい体を作る材料に相当します。
新陳代謝を高めるということは工場の稼働効率を上げるということです。
新陳代謝が高く、活発であるということは頻繁に身体のパーツが新しく作り替えられ、メンテナンスが行き届いた状態といえます。
内臓も新陳代謝によって作り変えられるため、活発な新陳代謝によってメンテナンスが行き届いた内臓は常に高いパフォーマンスを保ち続けます。
人間の身体は皮膚も新陳代謝によって古いパーツから新しいパーツに作り変えられます。
このため新陳代謝が活発なほど、常に新鮮でキレイな肌を保てるという理屈です。
子供が大人に比べて美肌なのは若いほど新陳代謝が活発だからです。
高麗人参は身体の悪玉コレステロールを抑制し、善玉コレステロールの増殖を促す効果があり、結果として血液をサラサラの状態にしてくれます。
血液がサラサラになれば血流が良くなり、血行促進作用につながります。
この血行促進作用は食事から摂取した栄養を血液によって効率良く身体の隅々に運ぶため、新陳代謝を効率良くする効果にもつながります。
上記で解説した新陳代謝の仕組みのように、血液によって身体の隅々に運ばれた栄養で、細胞が新しい各部パーツを作るということですね。
高麗人参の血行促進作用は冷え性や貧血の改善にもつながります。
そもそも冷え性とは血行不良が原因で、身体の末端に血があまり流れてこない状態です。
血行促進すれば身体の隅々まで血液が届き、身体の基礎体温も上がります。
この、身体の基礎体温を上げる効果が免疫力をアップさせると同時に基礎代謝を高める結果にもつながります。
【基礎代謝】と【新陳代謝】は別の意味ですが、深い関連があります。
基礎代謝とはカロリーを消費するエネルギーの量であり、基礎体温が高いほど効率よくカロリーを燃焼します。
基礎体温が高めで基礎代謝が高くなるとそれに伴って新陳代謝も上がります。
以上のことから、高麗人参の血行促進作用は直接的に新陳代謝を高める作用もあれば、基礎体温の上昇で間接的に新陳代謝を高める作用もあり、結果として効率よく新陳代謝を高めてくれる作用があるといえます。